チョット いい話
拝啓 残暑激しい折り、本正先生にはますますご健勝にてお過ごしのこととお喜び申し上げます。 まずは、突然お手紙を差し上げ、驚かせたことをお詫びいたします。私は、一関二高時代に先生から 体育を教えていただいた者です。授業でしか接する機会がありませんでしたので、ご記憶にはないと思います。 それなのになぜ、筆をとる事にしたのかは、お読み下さい。 私は、現在F町立K中学校で(手紙では実名です)家庭の講師として勤務し、4月からバレーボール部の女子の顧問を しておりました。3年生のみ10人の部でしたが、同封しました先生の「お言葉」のお陰で彼女たちが素敵になってい 姿を見ることができました。 顧問の私は、指導の仕方が分からず、生徒達の教えてほしいという思いに応えることができませんでした。そんな時に、 父兄の義弟さんが他校で指導していたものの現在はフリーだということで来ていただくことになりました。その方が 「俺の好きな言葉だ」と言って紹介したのが「「今、自分がやるべき事」」です。 この文を読みながら、「プレーも大事だけれど、気持ちのいいチームになってみないか?」というコーチの一言で、次の日から コートに入る前に必ず全員でこの言葉を大きな声で言い、挨拶をして部活が始まりました。 「技術を完成させるのではなく、学校生活の中の人間関係を作る手段としてのバレーボールを教えたい。」という思いで コーチとともに生徒達へ接してきました。 その結果、練習試合でぼろ負けが続いたものの、生徒達の気持ちはいい方へ変化していきました。できなかった挨拶が大きな声で 誰に対してもできるようになり、他人への感謝の気持ちを覚え、仲は良かったものの和がなかったチームに話・輪・和ができ、仲間を 思いやる気持ちも生まれました。 そして、「「今、自分が」」から出会い、郡中総体が近づいて来た頃に次の「「笑顔で 走れ 跳べ 打て!!」」を紹介されました。 本来ならば、「打て」が「投げろ」だと言うことですが、バレーに合わせて「打て」にしたと言っておりました。 この頃になると、この言葉を言うのが習慣化されてきて、どのコートにはいるにも言わなければ始まらないと言う状態でした。 そんな折り、他校へ出向いての練習試合がありました。そこで、コートにはいるのにこの言葉を言いたい、でも他の学校がいて恥ずかしい どうしよう??と、もじもじして、なかなかコートに入れない彼女たちに「言いたいのならば、言ってみなさい。中総体の会場に行けば もっと多くの人がいる。ここで言えないのであれば会場でも言えるわけがない。今ならまだ人が少ないからまず言ってみな」と生徒を送り出しました。 意を決して言い始めると、ワヤワヤと騒いでいた周りが静かになり、聞いておりました。そして言い終わると、一つの学校が「拍手だよね」と言って 拍手を下さったのです。そんなことを思ってもいなかった生徒達は照れながらも嬉しそうな顔でコートに入りました。 その後、拍手をしてくださったE中学校の生徒が、試合前に江刺甚句を披露しておりました。練習試合後、E中の顧問の先生に毎回やっているのか お聞きしたところ、今回のK中学校の生徒達の姿に感動し、自分たちも何かやりたいといい、初めてやったとのことでした。このことで、 自分たちがしたことで人を感動させることができると自信を持ったようでした。このことから、学校での壮行式や郡中総体・県中総体の会場でも 自分たちのペースを崩さずに、まるで念仏のように「「笑顔で」」と「「今」」を言いながらK中のバレーをすることができました。 練習試合では、負け越していましたが他校の先生方から「気持ちのいい挨拶で、気持ちのいい生徒達ですね。」とのお言葉をいただき、 負けても恥ずかしいとは思わずにいい生徒に恵まれたなと感じることが多かったです。 郡中総体では、技では他校に劣っておりましたが、彼女らの気持ちと雰囲気で会場にいる人たちを巻き込み、2位の結果を得ることができました。 また、県中総体では、1回戦敗退でしたが、明るく笑顔で、元気・やる気・本気・勇気・根気を充分に出して、彼女たちのバレーで終わることができ 私は、満足しております。3年生のみの部と、今年度で学校が同格統合により閉校することでK中学校最後のバレー部員となった10人ですが、 今までで一番いい部活動をすることができた幸せな生徒達と思っております。 それも、本正先生の「お言葉」との出会いがあったからだと思い、感謝の気持ちを込めて、ありがとうございましたとお礼申し上げます。 また、無断で使わせていただくことになり、お詫びいたします。 先生への感謝の念と生徒が勇気づけられた様子をお知らせしたく筆をとったものの、文章力が無く、まとまりのない文となり申し訳ございませんでした。 末筆ながら、先生のますますのご健勝を心よりお祈りいたしております。 敬具 平成15年8月7日 T K こんな、心のこもった お手紙をいただき感激しました。私こそ、無断でHPに使用してごめんなさい。でも、こんなチョットいい話。
やはり、伝えたい。
生徒も一生懸命頑張ったけど、きっと先生の情熱が伝わったのだと思います。先生とコーチと生徒が一体となり、本物が生まれたのですね。
とても嬉しく思います。言葉との出会い、人との出会いは、不思議なものです。一生懸命な人は、一生懸命な人との出会いがあると信じます。
TK先生、これからも、頑張ってください!!
「今、自分が・・・」と「笑顔で・・・」は、次回更新します。 8月13日
今、自分がやるべきこと
今、じぶんがやるべきこと 役割を理解するだけでなく 相手の立場を考えて かわってやれるか。。。 心を込めた、まごころこめた あいさつ、返事、かけ声 そんな、何気ないひとつひとつが 本物のチームの和をつくる 心を込めて 思いを込めて 強いチームになりたい 8月25日更新