学習と部活動の両立について
 
 あるチームを全国大会3位入賞に導いた監督が私にこんな話をしてくれました。「なあ本正、高校生が本来いちばんしなければならないことは勉強だよ。クラブの生徒をみているとどんなに疲れていても机に向かう根性のある選手が、大事な試合のここ一番の時に力を発揮し頼りになるんだよ。よく考えたら勉強も練習も同じことかも知れないな、勉強は単調であまりおもしろくないものだし、練習も楽しいことよりも苦しく単調なことの繰り返しだ。だから、勉強(苦しくて嫌なもの)を一生懸命できない選手は、練習でも手をぬいている時間が多いように思うよ。何でも一生懸命にやろうという選手が、本当に不思議と大きく伸びるんだよ。」
 
 私は、なるほどなと思いました。今日は、疲れているからとか眠いからとか、言い訳を考えて行動することが、勉強でも練習でも許されることでしょうか、 時間のないことを言い訳にしていませんか、人間には平等に24時間が与えられています。やらなければならないことを後回しにしていませんか?時間の使い方をもっと工夫することはできませんか?
 女子選手は、心の切り替えが下手だと言われています。怒られればいつまでも根に持ったり、気にしたり。過去のことに非常にこだわりを持つことが悪い特徴だと言われています。練習の時は練習、勉強の時は勉強と切り替えを瞬時にできる選手になって欲しいものです。だらだらと過ごさないこと。
 
 こんな立派なことを書きながら自分の生活を振り返ってみると矛盾ばかりだななんてことも思います。しかし、もし私が、体育の授業をまじめに教えなければ、皆さんはどう思いますか。自分の本来の仕事もやらずにクラブだけ一生懸命の先生では価値のある人間でしょうか、考えてみて下さい。皆さんも、一人の高校生として勉強をしっかりやってください。
 あえて、苦しいこと、つらいことに挑戦し、2度とない青春時代を悔いのないものにして欲しいと思います。
 
       1998年5月19日             本正園子 
 
PS 何事にも自信を持って臨むことが大切ではないでしょうか。これだけ勉強したんだから絶対に大丈夫という自信がもてるような取り組みをして下さい。