陸上競技を指導して
              黒沢尻南高等学校陸上競技部顧問 
1 陸上競技の心
 努力は必ず報われる、報われない努力は本当の努力ではない。この言葉をいつも心におきながら選手を指導して8年が過ぎようとしています。
 どうせやるなら、一生懸命、悔いの残らぬように日々努力する、そして、努力に限界はないのだ、と選手にいつも言っています。勝負に勝つことよりも努力が大切である、努力は何かの形で報われると信じています。
 1つ目は、一人の人間として、高校生として当たり前のことが当たり前にできる選手であって欲しいということです。挨拶がきちんとできること、校則を守り服装や髪型が乱れないようにと厳しく言っています。学生時代は、色々誘惑も多いと思いますが、良い習慣はわずかな犠牲を積み重ねることによってつくられる
と私は思っています。
 心のないものにいくら技術指導をしてもあまり大きな成果を上げることはできないと思っています。
 2つ目は、自己管理ができる選手であることです。練習日誌を丁寧に書くこと栄養のことを考えながら食事をとること、規則正しく家庭でも生活すること。
自分に厳しくできるのは自分しかいないのです。
 陸上競技は、自分に挑戦するスポーツだと思います。ですから自分自身で考え行動できる人間になって欲しいと思います。結果は全て自分に返ってくるものです。
 3つ目は、感謝の心を忘れないことです。自分が好きな陸上競技を思い切りできるのは家族の暖かい励ましや協力、マネージャー、仲間がいるからこそと思います。陸上競技は個人種目ですが、決して自分だけの力でできるものではないのです。同じ目標に向かって、切磋琢磨しあえるクラブが理想ではないでしょうか。
 ですから、何よりもチームの和を大切にしています。県の総合優勝というチームの目標に向かって全員で取り組んでいます。
4つ目は、普通のことを考え、普通のことをしていては、普通にしかなれない。
ということです。ライバルに勝ちたいと思うならどうしたら勝てるかを考え、自分なりに人には見えない努力をすることが必要です。
 5番目に、素直な心を持って、人の話を聞くことです。自分以外はすべて師なりという言葉があります。人間はだれでも何か一つは素晴らしいものを持っていると思います。先生や、仲間などから良いものを自分のものに吸収できたらと思います。
 
  いいかげんな人間は結局、何も身につけることなく青春時代を送ってしまうと思います。陸上競技を通じて立派な人間になることが、黒南陸上部の最大の目的だと思います。