磨く 磨けば輝く

 心を磨くとか、技を磨くなどとよく使いますが、本当はどういうことなのでしょうか?
 ダイヤの原石に例える話をよく耳にすると思いますが、原石は一目見て美しく輝いているわけではな
い。純粋な炭素の結晶物である。炭素は形を変えれば墨や木炭になる。そんなダイヤの原石を磨くと、
強く美しいつやを持つダイヤモンドという宝石になる。
 磨くと言う言葉には<清くして、光沢を出す><美しく、つくり飾る><一層輝かしくする><上達
しようと努める>そんな意味がある。
 いつも私は、「一人一人が輝け」と言います。輝くためにはどうすればいいか。そのためには一人一
人が自分の心を・技を磨かなければならない。
 磨くためには、余分なものはどんどん削っていって、少しずつ、少しずつ毎日毎日磨かなければ、誇
りをかぶってしまう。
 自分を磨くためには、一人じゃできないな。そう思いました。道具が必要です。道具は、自分の周り
に存在するものです。工夫すれば、自分だけの方法で自分を磨くことができるはず。私は、その道具に
なろう。
 自分が毎日毎日コツコツと心を込めて、自分自身を磨いて欲しい。
 磨けば、磨くほど光り輝く、美しくなる。それが青春だと思うのです。そして、その磨き上げた自分
の武器で勝負をしよう。自分の一番良いところを磨き上げろ!
 勝負する日が、目前ではないからと言って、磨く手を休めてはならない。
 道具をもっともっと使え、意欲がなければ道具を使いこなすことはできない。道具は、飾っておくた
めにあるのではない。
 ただの石ころを、宝石に磨き上げるためには、自分の努力だけでは限界がある。このことを忘れずに
意欲を持ってお互いに練習していきたいものです。
                    本正 園子
                 平成10年11月4日 (平成15年5月29日 改訂)